検査では「異常なし」なのに、胸がドキドキして苦しい…
朝から胸の圧迫感がある。突然ドキドキして息苦しくなる。
病院で検査をしても「異常はありません」と言われ、ホッとする一方で、
「じゃあ、なぜこんなに苦しいのか…?」と不安が残る。
そんな状態が続いていませんか?
これらの症状は、心臓の病気ではなく**自律神経の乱れによって起こる「心臓神経症」**の可能性があります。
近年はストレス社会の影響もあり、病院での検査で異常が見つからないのに、
胸の不快感や動悸に悩む方が増えています。
現代医学から見る心臓神経症
心臓神経症とは、心臓そのものに異常がないのに、動悸・胸痛・息苦しさなどの症状が続く状態を指します。
自律神経のバランスが乱れることで、心臓の拍動が過敏になり、
胸の圧迫感や息苦しさ、強い不安感を伴うことがあります。
もともと「心臓神経症」は古くから使われてきた言葉ですが、
最近では「自律神経失調症」や「パニック障害」と重なる部分も多く、
医療現場では患者さんへの説明として使われることが多い用語です。
発症の背景には、
・過労や睡眠不足
・精神的ストレス
・ホルモンバランスの乱れ
・長時間の緊張や不安
などが関係していると考えられています。
よく見られる症状
- 突然の動悸・胸のドキドキ
- 息苦しさや胸の圧迫感
- 胸や喉が詰まるような感じ
- 不安感・焦燥感・涙が出る
- 手足のしびれや冷え
- 夜になると考え事が止まらず眠れない
これらの症状は検査で異常が見つからないため、
「気のせい」「ストレスですね」と言われてしまうこともあります。
しかし、実際には自律神経の働きが乱れ、心と体のバランスが崩れているサインなのです。
東洋医学から見た心臓神経症
漢方では、心臓神経症を「心の乱れ」と「気の滞り」が同時に起こっている状態と考えます。
検査で異常が見つからない場合も、体の内側では気血の流れが乱れ、心臓や呼吸のリズムに影響していることがあります。
● 心臓に異常がない場合(心臓神経症のみ)
心臓に器質的な異常がない場合は、主に自律神経のバランスを整える漢方を中心に用います。
このタイプでは、ストレスや不安で「気」が上に昇りやすくなり、
ドキドキ・息苦しさ・胸の圧迫感・喉の詰まりといった症状が出やすくなります。
そのため、気の上昇を鎮める漢方薬を基本に、
・「緊張や不安をやわらげるもの」
・「気の巡りを整えるもの」
・「喉の違和感や冷え、頻尿を改善するもの」
など、症状や体質に合わせて調整していきます。
このタイプでは、パニック障害の方にも共通するケースがあり、
「不安で心臓がドキドキして眠れない」といった方に適しています。
● 心臓に異常がある場合
実際に心臓の機能や循環に問題がある場合は、
単に不安を抑えるだけでなく、心臓の負担を減らすケアも必要になります。
この場合、
・「ストレスや緊張を和らげる漢方薬」
・「血流を良くして心臓の働きを助ける漢方薬」
を組み合わせ、体に無理のない範囲でサポートしていきます。
心臓に異常がある方ほど、過度な不安や緊張が再び症状を悪化させるため、
まずは「心を落ち着けること」「ストレス状態をどれだけ緩和できるか」を優先します。
現代人に増えている「心の緊張」
最近では、スマホやSNS、テレワークなどの影響で、
常に頭が働き続ける「緊張型自律神経バランスの乱れ」が増えています。
- 休んでいるのに脳が休まらない
- 夜になっても交感神経がオフにならない
- 情報の多さで心がざわつく
こうした状態が続くと、心拍や呼吸のリズムが崩れ、
「胸の違和感」や「不安発作」のような症状を感じやすくなります。
神皇漢方薬局でのサポート
神皇漢方薬局では、検査では異常が見つからないけれど
「なんとなく調子が悪い」「不安が取れない」と感じる方を多くサポートしてきました。
漢方相談では、症状だけでなく、
・体質(冷えやすい・熱がこもる)
・生活リズムやストレス状況
・食欲や睡眠の状態
まで丁寧にお聞きし、あなたの「体と心のバランス」に合わせた処方を提案します。
薬だけでなく、呼吸法・睡眠環境・食養生なども一緒に整えることで、
少しずつ「動悸が気にならなくなった」「夜ぐっすり眠れるようになった」と感じる方も増えています。
まとめ
心臓神経症は、「心の問題」だけではなく、身体のバランスが乱れているサインです。
病院で「異常がない」と言われた方でも、体質から見直すことで改善の道はあります。
不安や息苦しさをひとりで抱えず、まずは気軽にご相談ください。
あなたの体質に合わせたケアで、心と体を穏やかに整えていきましょう。