横になる時のふらつき・めまいでご相談いただいた例

生薬の写真

横になる時や起き上がる時に目がまわる。そうしためまいのご相談を、65歳の女性からいただいた例をご紹介します。

 

目次

ご相談のきっかけ

 

横になる時や起き上がる時に目がまわる。歯医者さんで治療の椅子を倒される時にも、まわる手前までふらふらになるような感じがする。良性発作性頭位めまい症とのことでした。耳の中の細かな器官が関係して、頭の位置が変わったときに出るタイプのめまいで、この方も、めまいの正体が分かったうえでのご相談でした。

 

出るのは週に1度ぐらい。この回数を少しでも減らせる方法はないものか、と考えてご来店くださいました。

 

ご相談で伺ったこと

 

ひとくちにめまいと言っても、漢方相談では出方をかなり細かく分けて伺います。ぐるぐる回るのか、ふわふわ浮くようなのか、立ち上がった時のクラッなのか。頭の位置を変えた時か、朝か、天気が崩れる前か——そこも順に伺います。あわせて、冷えの出方、疲れやすさ、睡眠、食欲、耳鳴りの有無といった、めまいそのものではない全身の状態も一つずつ確認します。問診の内容に加えて、糸練功も参考に体質面を確認します。

 

なぜそこまで分けるかというと、同じ病名でも、出方と体の状態によって、選ぶ漢方薬の方向が変わるからです。

 

この方の場合、気に留めたことが二つありました。

 

ひとつは、頭の位置が変わる場面に限って出ること。もうひとつは、「ふらふらになるような感じだが、まわる手前で止まることが多い」という出方です。ぐるぐると回りきってしまうめまいと、その手前のふらつきで止まるめまいとでは、漢方では考える方向が違ってきます。

 

なぜその方向の漢方薬を考えたか

 

めまい・ふらつきの背景は、いくつかの筋道で考えます。たとえば、体の中の水分のめぐりが滞りやすく、ふわふわ感や頭の重さ、天候での悪化を伴いやすい方。反対に、体を支える力が足りず、立ちくらみや疲れやすさ、食欲の落ち込みが目立つ方もいらっしゃいます。同じ「めまい」でも、向かう先はまったく別です。

 

この方には、出る場面が頭の位置を変えたときに限られていることと、まわる手前のふらつきで止まることが多いという出方、それに伺った体調とを合わせて、それに合う漢方薬をお飲みいただきました。

 

大事なのは、病名から漢方薬が自動的に決まるわけではない、ということです。同じ良性発作性頭位めまい症でも、別の方であれば別の答えになります。だからこそ、めまいの出方と全身の状態を伺ってから決めています。めまいのタイプごとに何を伺うかはめまいの漢方相談、この病気について詳しくは良性発作性頭位めまい症(BPPV)の漢方相談のページでもご紹介しています。

 

その後のご様子

 

その後のご来店の際、ご本人の感じ方として、布団に入る時や起き上がる時に前ほど構えずに済む日があった、と話されました。体調の変化の出方やその感じ方は、お一人ずつ異なります。

 

相談担当より

 

この方の「まわる手前で止まる」という言い方は、漢方薬を選ぶうえでとても良い手がかりでした。ご自身では説明が下手だとおっしゃる方ほど、こういう一言をお持ちです。そのままの言葉でお聞かせください。

 

LINEでのご相談について

 

LINEは「めまいの相談をしたいです」だけで大丈夫です。あとはこちらから順にお聞きしますので、うまく説明できなくても心配いりません。病院で言われたことを覚えていらっしゃれば、それも教えてください。

 

受診を優先していただきたい場合
めまいに加えて、突然の激しい頭痛、ろれつが回らない、手足のしびれや脱力、意識が遠のくといった症状がある場合は、漢方相談より先に救急受診・脳神経内科の受診を優先してください。聞こえの低下や耳鳴りを伴う場合は、耳鼻咽喉科での確認が先です。めまい止めなど、医療機関で処方されているお薬を服用中の方は、自己判断で変更・中止せず、主治医・処方医にご相談ください。
薬剤師確認・監修
神皇漢方薬局 相談担当薬剤師:北浦 久貴
所属・役職:神皇漢方薬局 / 関西伝漢研 理事長
漢方相談・生薬に関する研鑽を続けながら、体質・服薬状況・生活背景を確認する漢方相談を行っています。
最終確認日:2026年8月26日
※ 体調や症状の変化の出方には個人差があります。漢方相談は医療機関での検査や治療の内容をふまえながら、体調面のご相談として承ります。医療機関で処方されているお薬は、自己判断で中止・減量・変更せずお続けください。急な症状の悪化や救急の場合は、医療機関の受診を優先してください。
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この記事を書いた人

神皇漢方薬局の相談担当薬剤師。体質・服薬状況・生活背景を確認しながら、医療機関での診断・治療を尊重した漢方相談を行っています。関西伝漢研 理事長。

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