「温経湯(うんけいとう)をすすめられたけどどんな漢方薬だろう?」
「温経湯を飲んでから調子がいいんですよ~」「温経湯を飲んでから調子が悪く掌…」
温経湯は中年女性の味方の漢方薬なんですよ!
あなたもこれを機に温経湯について知ってみましょう!
こんな方におすすめ
- 温経湯を飲んでいるあなた
- これから温経湯を飲もうか悩んでいるあなた
- 不妊症をはじめ女性のお悩みを解消したいあなた
温経湯は婦人科でよく使われる漢方薬です
まずはツムラの添付文書を確認してみましょう。
手足がほてり、唇がかわくものの次の諸症: 月経不順、月経困難、こしけ、更年期障害、不眠、神経症、湿疹、足腰の冷え、しもやけ
ツムラ温経湯エキス顆粒より
見ていただくと基本的に女性用の漢方薬と思ってもらう方がいいかもしれませんね。
ポイントとしては手足がほてり、唇がかわくということが体質としてあれば温経湯を使う可能性が出てきます。
温経湯は五大婦人科漢方薬の一つです。
温経湯以外のものは下のリンクから飛んでください。
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温経湯は血流が悪く、血の量が少ない。やや乾燥ぎみで少しだけ冷えやすい体質に合います。
漢方薬を詳しく知るには生薬構成を見るのが一番です。
麦門冬(バクモンドウ)
半夏(ハンゲ)
当帰(トウキ)
芍薬(シャクヤク)
川芎(センキュウ)
阿膠(アキョウ)
甘草(カンゾウ)
桂皮(ケイヒ)
人参(ニンジン)
牡丹皮(ボタンピ)
呉茱萸(ゴシュユ)
生姜(ショウキョウ)
まず漢方薬はどのような方向性を持っているか?というのが重要になります。
温経湯に関しては女性に使われる漢方薬です。
それは当帰、芍薬、川芎、阿膠の補血剤と牡丹皮の駆瘀血剤が入っています。
ですから血流を良くする作用を少し持ちながら血を増やす事も可能な漢方薬です。
また、麦門冬、人参の組み合わせは体を潤す働きを持ち、呉茱萸、生姜は体を温めます。
温経湯が合う人は血流は少し悪いが補血する必要もある。また、体は乾燥ぎみの体質で冷えている方に適するといえます。
「ええ~!さっき手足がほてるって書いてたじゃん!」と思いましたよね?
温経湯は体質としてはやや虚弱な人に使います。
完璧に虚弱な人ではありません。少しだけ虚弱なんです。こういう人は虚熱(きょねつ)と言って熱を出すことがあります。
この虚熱がある状態というのが温経湯で言う所の「手足がほてる」という症状になります。
このタイプは本来体が冷えています。ですからとりあえずほてるから冷やしたらええねん理論で行くと大変な目に合います。
そして、逆に体の芯から冷えてます!っていう方には温経湯は使いません。
体の芯から冷えていると先ほど話で出た虚熱というものがありません。
ですから、体全部が熱いわけではない、そして体の芯から冷えているわけでもない。というのが温経湯を詳しく見ていくときのポイントになります。
この辺は素人判断では難しいかもしれませんね。
温経湯の副作用は太る?むくむ?不正出血が起こる??
温経湯で太る?むくむ??
温経湯の中には甘草がという生薬が含まれています。この生薬は体の中のカリウムが少なくなってしまいその結果むくむ人が増えます。
むくんだ結果太ったように感じる人もいますので、むくんだ場合は処方元の先生や調剤された薬剤師さんに相談してください。
自己判断で飲んでいる場合は飲むのを止めましょう。
また、甘草の質で浮腫まなかったりする場合もあるし、普段から野菜を多くとっている食事をしているからは浮腫まない場合もありますから、普段の食事を見直してみるのも一つです。
温経湯で不正出血がおきる??
温経湯自体は不正出血によく使われる漢方薬です。
ですから、漢方薬や処方薬のせいなのか、それとも病状が悪化したのかを考えないといけません。
この辺の判断は処方元の先生にご相談ください。
温経湯は不正出血に使われる漢方薬ですが、その理由は阿膠が入っているためです。
この阿膠が止血作用があるといわれています。
ただ、エキス顆粒の場合はその力が弱い可能性があります。
とある漢方薬局や漢方クリニックでは阿膠を別で渡して飲んでもらうこともあるそうです。
また、阿膠に関してはメーカーによってはゼラチンを使っているところもありますから、買う前に成分で阿膠を使っているかどうかチェックしましょう。
基本的に阿膠は高価な生薬になりますから、安いメーカーは気をつけたほうがいいです。
煎じ薬だと阿膠を後で入れるので阿膠の質をその目で確認できるからオススメです。
温経湯は妊娠する?不妊症によく使われる漢方薬です
基本的に女性の基礎体温を調えるのが漢方による不妊症、子宝への治療になります。
女性ホルモンは漢方の考えから言うと「血(ケツ)」が影響している場合が多いです。
その中で温経湯は血流の悪さがあり、血も少ない方に合う処方になります。
女性は黄帝内経素問(漢方の古典)に28歳ぐらいまでが血の量としては一番良く、35から血が少しずつ減っていくような記載があります。
ですから、元来血流が悪い人が年を重ねるとともに血の量が減っていきます。
そのような方に温経湯は合う場合が多いです。
具体的には35歳を超えている方には選択肢の一つとして出てきます。
ですが、温経湯以外にも不妊症の漢方薬はありますから、どれが一番体質に合っているか?というのを漢方専門家は考えてご提案しています。
温経湯を不妊症に使う時の注意点
温経湯は弱いとはいえ駆瘀血剤の漢方薬のグループになります。
妊娠が分かった場合はすぐにやめましょう。(先生から処方された場合は続けてよいかどうかを先生に確認してくださいね。)
温経湯は更年期にも使う??
結論から言えば症状と体質が合えば温経湯は更年期障害に使います。
先ほども言いましたが血流は悪いが血の量も少ない、乾燥ぎみで軽い冷えを感じやすい方に合うのでそのような方で更年期障害のような症状があれば選択肢の一つとして考えます。
ですが、更年期障害の漢方薬って他にも種類があります。
どれが合うかはお話を聞いてみないとわからないんので漢方の専門家に御相談ください。
温経湯と当帰芍薬散、桂枝茯苓丸と加味逍遙散を比較!
温経湯は血流が悪く、血も少ない、乾燥ぎみの体質で少し冷えを感じる方に使う漢方薬です。
桂枝茯苓丸は血流が悪く、気が上にのぼる方に使う漢方薬です。
当帰芍薬散は血が少なく、水が余っている人に使う漢方薬です。
加味逍遙散は血流が悪く様々な症状を訴える人に使う漢方薬です。
見ていただくとそれぞれ適応する体質が違います。
上記の話でもかなり簡略化していてホントはもっと深い話もあります。
ですから、素人判断はせず漢方の専門家に相談するのが一番です。
それぞれに対して詳しく解説しているページがありますので是非見ていってください。
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温経湯は煎じ薬が一番オススメ!だけど高いので阿膠が使われているか成分は見ましょう。
温経湯は阿膠という生薬が一番ポイントになります。
この阿膠というのは生薬の中では高級品です。日本ではこの阿膠の代用品としてゼラチンを使用しても良い。と言われています。
ですから、粉薬の漢方を買う時は少し高めの物を買った方が阿膠がちゃんと使われている場合が多いです。
悪徳なお店だと異常に高く設定している場合もあります。ですから信用できるお店や漢方の専門店として標ぼうしているところで買われるのがよいです。
また、煎じ薬の場合ですと生薬の見た目がそのまま見れるので大変おススメです。
そのかわり阿膠は値段が高い生薬になりますから本格派のお店だとちょっとびっくりする値段に見えるかもしれません。
まとめ
いかがでしたか?
あなたに温経湯、あいそうですか?あわなさそうですか?
飲んでみたいな~って思われたら漢方専門店にご相談くださいね。